学会長挨拶

JA秋田厚生連 北秋田市民病院
病院長 神谷 彰

 この度、第72回日本農村医学会学術総会を担当させていただくことになりました北秋田市民病院病院長の神谷彰でございます。伝統ある本学術総会を担当させていただきますことは大変光栄なことであり、会員の皆様に厚く御礼申し上げます。また、沈静化の兆しをみせつつも依然予断を許さない状況である新型コロナウイルス感染症の最前線にたち、地域医療を守っていただいている医療従事者の皆様に心からの敬意と感謝の意を表します。
 本学会の期間は2023年10月19日(木)・20日(金)の2 日間 、会場は2022年9月グランドオープンしたあきた芸術劇場ミルハス及び秋田市にぎわい交流館AUを予定しており、秋田県での開催は由利組合総合病院菊地病院長のもと2015年の第64回学術総会以来、通算7回目の開催となります。
 本学会の母体である日本農村医学会の役割は時代とともに変化し、現在では地域住民の医療、保健、福祉に貢献する包括的医療を推進する学術団体として、全国の厚生連病院と多くの大学・研究所から構成され、その会員数は令和4年8月末(令和3年度事業報告書)で5,037名となっており、年々増加しています。医師を中心に看護部、医療技術部、事務部が学術的な発表や議論を行うだけでなく、少子高齢化社会における今後の地域医療や病院のあり方を考える学会でもあります。
 今回の学会のテーマは、「SDGsで考える少子高齢化における医療~咲き誇れ秋田~」です。SDGsは国連が定めた「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」の略称で、豊かで活力のある「誰一人取り残さない社会」の実現のため、2030年までに17の目標を設定し問題解決に取り組むもので、医療、保健、福祉に関する分野を多彩な切り口から考え、少子高齢化における医療を論じていただきたいと考えております。
 特別講演、教育講演、文化講演、金井賞受賞講演、シンポジウム、ランチョンセミナー、一般演題発表、臨床研修医セッション、ポスターセッション等を企画し、新型コロナ感染対策を徹底して第71回に引き続き現地参加型に加え一部をオンデマンド配信によるハイブリッド方式を検討しており、多くの会員の皆様の参加、多くの演題を期待しております。
 学会場は秋田駅より徒歩10分圏内に位置し、秋田新幹線こまち、秋田空港からのリムジンバス、市内の循環バスを利用することで参加しやすい環境であり、また、久保田城跡の千秋公園のお堀端に建ち、四季折々に移ろう美しい景色も楽しんでいただけたらと考えております。
 学会サブテーマ「咲き誇れ秋田」は米どころ秋田の新ブランド米「サキホコレ」ともかけており、時期的にも新米を堪能していただくほか、景勝地、多くの温泉など、学会参加とともに秋田を満喫していただきたいと願っております。
 数多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。