会長ご挨拶
第69回日本職業・災害医学会学術大会を開催するにあたり、皆様にご挨拶申しあげます。
私どもの東京労災病院は1949年に開設され、勤労者医療の中核的役割を担うという理念のもと、予防から治療、リハビリテーション、早期職場復帰にいたるまで一貫した高度・専門的医療の提供を行ってきております。特に当院は全国の医療機関に先駆けて、治療と就労の両立支援の事業を展開してまいりました。また当院は東京都災害拠点病院としての役割も務めております。したがいまして、私どもが本学術大会を主催させていただくことは大変光栄のことと存じます。
今回の学術大会のテーマを「コロナ禍を経て職業・災害医学を再考する」といたしました。このたびの新型コロナウイルス感染症の流行は社会や医学・医療に重大な影響と変化をもたらしています。当然、職業・災害医学にも大きな影響を及ぼしています。そこで、変化を余儀なくされた社会環境のもとで、職業・災害医学をさらに発展させていくために深く熱く討議したいと思います。
当初は2021年11月27日・28日、一橋講堂(東京都千代田区)において開催する予定で準備を進めてまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響が先行き不透明な中、現地開催を断念して、完全web開催に変更いたしました。すべての演題をオンラインで講演していただきます。これまでの学術大会では6会場で行っていた発表を、今回は予算上の制約のため、2会場に集約しました。したがって非常にタイトなスケジュールになりました。さらに会長講演を含むすべての演題について、発表時間を短くさせていただきました。皆様にはご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解いただきますようお願い申しあげます。