学会長挨拶

第27回千葉県理学療法士学会
学会長 西田 裕介
(国際医療福祉大学
 成田保健医療学部理学療法学科
国際医療福祉大学成田病院
 リハビリテーション技術部)

 第27回県学会のメインテーマは「理学療法の“シン”を問う」です。
 メインテーマの“シン”については、千葉県理学療法士会会員の皆さま自身に様々な“シン”をイメージしていただければと思います。学会では核として「芯・心」を考えています。「芯・心」という漢字には様々な意味がありますが、その中でも次の定義を大事な部分として考えました。

・ 「芯・心」 ”中央にあって、重要な役割をになう部分” ”ものの根本。本性。本心。”

 理学療法士として、会員の皆さまご自身の「芯・心」を強固なものにしていくことで、さらなる成長が得られるのではないかと考えています。この成長を表現する内容として、様々な”シン”(真・新・深・進・信・身・・・)を定義する学会を企画します。
 理学療法士の3本の矢(3本柱)は「臨床・教育・研究」です。理学療法は評価に始まり評価に終わるといわれています。主要な問題点の把握には、その原因の追究(仮説の立案)と原因を的確に把握するための検査・測定の抽出(仮説検証の方法)が重要です。また、仮説の立案と仮説検証方法との間には、最新の知見や質の高い文献的考察から導いた仮説が成り立つ根拠を明確にしておかなければなりません。このような適切な仮説検証の繰り返しにより、予後予測(重症度判定)に基づく目標の設定や質の高い治療プログラムの立案、再評価による効果判定が可能となり、理学療法の質が向上すると思います。このプロセスは、まさしく研究活動のプロセスとも一致します。研究活動を特別なものとして捉えるのではなく、日々の臨床を豊かにする(目の前の患者・対象者のために最善を尽くす)活動であると捉え、学会発表を身近に感じていただけるような学会にしたいと思います。会員の皆さまも、ぜひ、積極的にそして主体的に症例研究から一般研究まで幅広く本学会にエントリーいただけますと幸いです。
 本学会は、千葉県理学療法士会の会員の皆さまにとって、魅力ある質の高い企画を計画できるよう努めます。第27回千葉県理学療法士学会に一人でも多くの方にご参加いただき、皆さま一人ひとりの“シン”を見つけ、追及できる学会を一緒に創りましょう。