大会長挨拶

第21回日本周産期メンタルヘルス学会学術集会
大会長 
春名 めぐみ

東京大学大学院医学系研究科 母性看護学・助産学分野

この度、第21回日本周産期メンタルヘルス学会学術集会を2025年9月26日(金)~9月27日(土)の2日間、東京都千代田区の一橋講堂にて開催させていただくことになりました。現地開催およびオンデマンド配信を予定し、準備を進めております。

今回の学術集会のテーマは、「生きる力を次世代につなぐ周産期メンタルヘルス」です。妊娠・出産・子育ては、喜びや楽しみといったポジティブな出来事として捉えられる一方で、不安や心配など多くの困難や辛さを抱える妊産婦さんやご家族もおられます。周産期とよばれる妊娠・出産・産後のこの時期には、妊産婦さんに対して複数の職種が携わっています。適切な支援が継続されるためには、チーム連携が必要であり、妊産婦さんやご家族にその輪に入っていただき、輪の中心となるような仕組みも不可欠です。妊娠中・出産時および産後の母親のメンタルヘルスは、母親ご自身のみならず、お子さんやご家族、さらには社会全体や次世代の健康にも影響を及ぼします。「子育て」が孤立した「孤育て」とならないよう、多様性を尊重し個別のニーズに合わせた支援を進めていくためにも、現場の困りごとを共有し、知恵を出し合う場が必要です。

本学会は、周産期のメンタルヘルスについて、多職種で熱く語り合い、各分野のエキスパートによる知識を共有し、適切な支援・ケアのあり方について提言していくことができる唯一無二の学会であるといえます。学術集会は周産期のメンタルヘルスに関わる人が一同に介して集まり、様々な視点から深く事象を掘り下げることで新たな気づきを得ることができる、年に一回の貴重な機会です。

参加してよかったと思ってもらえるような充実した内容での開催に努めて参ります。
皆様のご参加をお待ちしております。