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第25回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会開催にあたり

   
 

 新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、罹患されました方々、心よりお見舞い申し上げます。また、感染拡大防止のため最前線にて対応されております医療従事者の皆さま、心より感謝申し上げます。
 この度、第25回日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会を2021年9月17日(金)、18日(土)の2日間、WEBにて開催させていただくことになり、大変光栄に存じますとともに、その責任の重さを感じております。
 今回の総会テーマは「時間軸を考慮して 気胸・嚢胞性肺疾患をみる」といたしました。
 私のライフワークとしているびまん性肺疾患においては、最近特に時間軸を考慮した診断、治療のアプローチが重要になっています。診断においては、従来からいわれた一時点での臨床医、画像医と病理医によるCRP診断(clinical-radiological-pathological correlation)にくわえて、画像・臨床データの時間経過(Time)での変化など、時間軸を加えたダイナミックな診断です(CRPT診断)。また、治療においても急性経過の疾患においてはすばやい治療薬投与のタイミングが、慢性経過の疾患においては数年後の予後をみすえた治療管理が大事です。
 気胸・嚢胞性肺疾患においても、多発嚢胞性疾患や画像・臨床データの時間経過(Time)での変化、気胸治療の再発などの治療効果判定を長い経過の中で評価することが重要になります。今回は、時間軸を意識して気胸・嚢胞性肺疾患をとらえるということは重要なテーマであり、本会でもぜひ皆様と一緒にディスカッションできればと思います。
 また、当院は昨年4月から神奈川県のCOVID-19の重点病院として、この疾患に取り組んできました。COVID-19は感染症であるとともに、過剰免疫反応の病態から間質性肺炎に類似した疾患です。その経過とともに2次性の気胸を合併することもあります。また、気腫や蜂巣肺を有する間質性肺炎では重症化する例が多いですが、その機序はまだ不明なことも多いです。今回コロナ禍でおこなわれる学会であり、「COVID-19と気胸」、あるいは「COVID-19と嚢胞性疾患」、と関連ある演題も積極的に募集したいと考えます。
 横浜での日本気胸・嚢胞性肺疾患学会総会の開催は、2006年(第10回)以降、15年ぶりの開催です。WEB開催の形となりましたが、多くの皆さまがご参加いただけますことを心よりお待ち申し上げます。