統合失調症薬物治療ガイドライン、うつ病治療ガイドライン、双極性障害治療ガイドラインなどが公開されているが、精神科診療に日常的に用いられているとは言えないのが現状である。その理由には、精神科医療にはガイドラインがなじみにくいこと、ガイドラインが使いにくいこと、ガイドラインが使えない症例も多数あることがあげられる。このような現状に対して、本ワークショップでは、ガイドラインとは何か、どのように使うべきかについての講義とうつ病の架空症例に対するグループディスカッションを通じて、ガイドラインの臨床での使い方について学ぶことを目的として企画された。
本ワークショップにおいては、最初にガイドラインとは何かということについて概説する。ガイドラインとは、患者と医療者を支援する目的で作成されており、臨床現場における意思決定の際に、判断材料の一つとして利用することができるものであり、科学的根拠に基づき、系統的な手法により、複数の治療選択肢について、効果と副作用の評価に基づいて作成された推奨を含む文書である。そして、科学的根拠は、あくまでもある状態の患者に対する確率論的な情報であり、個々の患者の経過を完全に予測するものではなく、これを踏まえた臨床経験が診療には必要であることを解説する。続いて、日常診療で遭遇する臨床問題にどのように対応するべきかについて、外来妊娠うつ病の架空症例を6人程度のグループでディスカッションを行い(ZOOMブレイクアウトルーム使用)、その検討結果を全体で発表し、全体ディスカッションを行う。この症例ディスカッションの中で、臨床経験に基づいたガイドラインの使いこなし方、その意義と限界、更にはガイドラインにはない判断の仕方を学ぶことを目的とし、答えが一つとは限らない日常診療場面について、ディスカッションを通じてお互いに意識を共有していくことができる機会を体験することを目標としている。

 

開催日時

 

2021年9月12日(日)16時20分~18時20分

 

主催

 

EGUIDEプロジェクト(精神科診療ガイドラインの普及・教育・検証活動)

 

講師/ファシリテーター:EGUIDEプロジェクトメンバー

 

勝元榮一(かつもとメンタルクリニック)
安田由華(生きる育む輝くメンタルクリニック梅田本院)、
橋本亮太(国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所精神疾患病態研究部)、
古郡規雄(獨協医科大学 精神神経医学講座)、
山田恒(兵庫医科大学病院精神科神経科)、稲垣貴彦(琵琶湖病院)、
福本健太郎(岩手医科大学神経精神科学講座)、
徳満敬大(獨協医科大学 精神神経医学講座)

 

タイムスケジュール

 
15:50 受付開始 受講者ログイン(BR:ブレイクアウトルームへ振り分け)
16:20 ワークショップ開始
16:20-16:30 自己紹介・役割決定(BR)
16:30-16:45 講義(MR:メインルーム)
16:45-16:50 ファシリテーターが症例ディスカッションの狙いを説明(BR)
16:50-17:05 症例ディスカッションポイント1(BR)
17:05-17:10 グループ毎のミニ解説(BR)
17:10-17:25 症例ディスカッションポイント2(BR)
17:25-17:55 グループごとプレゼンテーションと全体ディスカッション(MR)
17:55-18:10 グループ毎の解説(BR)
18:10-18:20 まとめ(MR)
18:20 終了
 

定員

 

30名
※定員に達し次第、受付終了とさせていただきます。

 

参加・申込み方法

 

事前申込が必要です。
【申込期日】9月5日(日) → 9月8日(水)まで延長しました
              → 9月10日(金)16時にて終了しました

 

※お申込の前に、参加登録および参加費の支払いをお済ませください。
 参加登録はこちらから https://procomu.jp/japc2021/jizen.html

 

※当日の欠席が事前に判明した場合は、お早めに運営事務局(27japc@procom-i.jp)宛にメールでご連絡
 ください。

 

※オンラインでのワークショップのため、スマートフォンやタブレットでの参加ではなく、PCでの参加を推奨
 します。
 また、事前に参加方法のマニュアルを送付しますので、それに従ってご参加ください。

 

運営事務局

  公益社団法人日本精神神経科診療所協会 第27回(通算48回)学術研究会
株式会社プロコムインターナショナル
〒135-0063 東京都江東区有明3-6-11 TFTビル東館9階
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