第31回日本DDS学会学術集会
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ワークショップ1「トランスポーターを標的とした疾患治療」
 
7月2日(木) 14:00~16:00 第2会場
オーガナイザー
楠原 洋之 (東京大学大学院薬学系研究科)
  永森 收志 (大阪大学大学院医学系研究科)
 
トランスポーターは生体膜を介したイオン・低分子化合物の透過を制御することで、組織分布や滞留性の決定要因となる。そのため、その機能異常は基質となるイオン・化合物の蓄積あるいは欠乏を招き、疾患の発症要因となる。薬物による適切なトランスポーターの機能制御は疾患治療に繋がる。さらに、トランスポーターを利用することで、薬物の選択的な組織分布を実現し、治療効果を改善することも可能である。本ワークショップでは、基礎研究ならびに臨床研究の最新の研究成果を共有し、トランスポーターを薬効標的とした治療薬開発の可能性について議論を深めたい。
 
「がん特異的アミノ酸トランスポーターを標的としたがん診断法と治療法の開発」
永森 收志
(大阪大学大学院医学系研究科 生体システム薬理)
「胆汁酸トランスポーターBile salt export pumpを標的とした創薬研究」
林 久允 (東京大学大学院 薬学系研究科)
「慢性腎臓病におけるリンコントロール」
瀬川 博子 (徳島大学医学部医科栄養学科 分子栄養学分野)
「NTCPを標的としたB型肝炎ウイルス感染阻害戦略」
渡士 幸一 (国立感染症研究所 ウイルス第二部)
「新規2型糖尿病治療剤カナグリフロジンの創製」
荒川 健司 (田辺三菱製薬株式会社 信頼性保証本部 メディカルアフェアーズ部)

ワークショップ2「細胞工学と再生医療の新展開」
 
7月3日(金) 9:00~11:00 第3会場
オーガナイザー
中山 正道 (東京女子医科大学先端生命医科学研究所)
  山本 雅哉 (京都大学再生医科学研究所)
 
損傷した組織や臓器の構造と機能を細胞で修復する再生治療は、従来の薬物治療や外科的治療の限界を超えて根治治療を可能にする21世紀型の医療として注目されている。再生医療の実現には、移植した細胞をいかに効率よく増殖させ、高い生理活性を発現させるかが重要な鍵となる。これには局所的なサイトカイン徐放などのDDS技術が重要な役割を果たす。また、遺伝子疾患により特定の酵素機能やホルモン分泌能が欠損した患者の細胞を遺伝子デリバリー技術で治療し、これを自己移植する医療も将来的には可能であろう。一方、ラボ環境で血管網を付加した3次元細胞組織をつくりあげる技術が近年発展してきており、薬物やナノDDS製剤を精度良く評価するツールとしての活用が期待できる。このように細胞工学/再生医療技術とDDSはきわめて密接な関係にあり、両分野の技術融合が今後の再生医療や創薬研究に革新的なブレークスルーをもたらすことが予想される。本ワークショップでは、細胞工学と再生医療分野におけるバイオマテリアル・DDS技術の新しい展開について活発な討論をしていただく場を提供したい。
 
「メッセンジャーRNAを用いた新しい遺伝子治療と再生医療への応用」
位髙 啓史
(東京大学大学院医学系研究科 疾患生命工学センター 臨床医工学部門)
「大脳皮質ニューロンの潜在的再生能とその発揮技術開発」
味岡 逸樹 (東京医科歯科大学 脳統合機能研究センター)
「血管網付与による立体心筋組織の構築」
関根 秀一 (東京女子医科大学 先端生命医科学研究所)
「高分子ナノ薄膜を用いた細胞の界面制御による三次元生体組織モデルの構築とDDS研究への応用」
松崎 典弥 (大阪大学大学院 工学研究科)
「カドヘリンマトリックス⼯学の創成-細胞認識・機能制御性バイオマテリアル設計の新展開-」
赤池 敏宏 (国際科学振興財団・再生医工学バイオマテリアル研究所)

ワークショップ3「放射光・散乱法を用いた溶液中のDDSナノ粒子の構造解析」
 
7月2日(木) 16:00~18:00 第2会場
オーガナイザー
櫻井 和朗 (北九州市立大学国際環境工学部)
  小幡 誉子 (星薬科大学薬剤学教室)
 
精密に設計されたDDS製剤は、最新医療技術がもたらす治療効果の向上に貢献し、すでに医療現場からも高い評価を得ている。しかしながら、動物や細胞での効果確認に重点をおいた製剤開発のなかでそれらの製剤の実際の姿はこれまでほとんど目を向けられることがなかった。従来技術の測定限界が、製剤の微視的構造の解明を阻んできた実状も手伝って、治療効果を中心とする実験結果にもとづいて推定した製剤の実体は想像の域をでない。そこで、本ワークショップでは、放射光や散乱光といった最先端の科学の“目”を用いた最新の測定技術を利用して、微粒子製剤の内部構造の理解を深めることを目的として、また、内部構造と効果の関連とともにより効果の高い製剤開発に必要な構造的側面についても考えてみたい。
 
「放射光を用いたDDS研究」
八木 直人
(公益財団法人高輝度光科学研究センター タンパク質結晶解析推進室)
「シンクロトロンX線を用いたナノ医薬のデザインと効能の評価」
カブラル オラシオ(東京大学大学院工学研究科 バイオエンジニアリング専攻)
「癌指向性を有する難水溶性薬剤内包タンパク質ナノカプセルの開発とDDSへの応用」
乾  隆 (大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科)
「大型放射光施設(SPring-8)における蛍光X線分析法を用いたオキサリプラチン封入PEG修飾リポソームの腫瘍内微小分布の検討」
石田 竜弘 (徳島大学大学院 医歯薬学研究部・薬物動態制御学分野)
「ブロック共重合体が水溶液中で形成するミセルの構造解析」
佐藤 尚弘 (大阪大学大学院 理学研究科)

ワークショップ4「核酸医薬開発の鍵を握るデリバリー技術の新展開」
 
7月3日(金) 14:20~16:20 第2会場
オーガナイザー
西川 元也 (京都大学大学院薬学研究科)
  秋田 英万 (北海道大学大学院薬学研究院)
 
核酸医薬の実用化には、核酸を標的臓器に届けるための体内動態制御技術と、細胞質内の標的部位にまで届けるための細胞内動態制御技術が必要不可欠である。本ワークショップでは、リポソームやポリマーなどの人工的な材料を用いたアプローチや、エキソソームを用いた生物学的アプローチ、さらには分子標的アプタマーのスクリーニング法において、独自の戦略に基づいて開発を進められている先生方に、最新の知見についてご紹介いただく。また、新津洋司郎先生には、肝硬変治療薬としての応用を目指して臨床試験を積極的に進められているsiRNAについて、最新の動向と展望をご講演いただく予定である。本ワークショップが国産の核酸医薬開発の一助となれば幸いである。
 
「ssPalmの分子チューニングに基づく肝臓標的型遺伝子・核酸デリバリー技術の開発」
秋田 英万
(北海道大学大学院 薬学研究院)
「多糖核酸複合体を用いた抗原提示細胞を標的とした核酸医薬のDDS」
櫻井 和朗 (北九州市立大学 国際環境工学部)
「薬物伝達法への応用に向けた人工核酸アプタマーの開発」
桒原 正靖 (群馬大学大学院 理工学府)
「核酸医薬のDDSへの応用を目的とした体内動態制御型核酸搭載exosomeの開発」
高橋 有己 (京都大学大学院 薬学研究科)
「siRNAHSP47を含有するVitaminA-liposomeを用いた肝硬変治療薬の臨床展開」
新津洋司郎 (札幌医科大学 分子標的探索講座)

ワークショップ5「経皮・経粘膜デリバリー」
 
7月2日(木) 9:20~11:20 第3会場
オーガナイザー
杉林 堅次 (城西大学薬学部)
  森部 久仁一 (千葉大学大学院薬学研究院)
 
薬物の経皮・経粘膜デリバリーにおいては、適用部位での透過・吸収に適した薬物及びキャリアーの開発が求められる。特に、薬物の皮膚・粘膜透過機構に基づく製剤設計や、効率的かつ効果的な皮膚・粘膜透過の評価方法が確立されれば、経皮・経粘膜適用製剤の開発が今まで以上に加速することが予想される。本ワークショップでは、バイオ医薬品の経皮・経粘膜デリバリー、微粒子製剤を利用した経皮・経粘膜デリバリー、三次元組織構築技術を利用した経皮・経粘膜薬物送達評価技術の開発に焦点をあて、経皮・経粘膜製剤の開発と実用化を加速するために必要なものは何かについて議論したい。さらに、美容医療機器を用いたスキンケア・アンチエイジング治療の可能性についても紹介する。
 
「バイオ医薬の経粘膜デリバリーシステム研究の新展開」
武田真莉子
(神戸学院大学薬学部 薬物送達システム学研究室)
「細胞コート法による毛細血管・リンパ管網を有する三次元生体組織モデルの構築と創薬研究への応用」
松崎 典弥 (大阪大学大学院工学研究科)
「経皮デリバリー技術を応用した貼るワクチン製剤の開発」
岡田 直貴 (大阪大学大学院薬学研究科 薬剤学分野)
「ホソカワミクロンにおけるPLGAナノスフェアの実用化研究、機能性化粧品・育毛剤、医薬製剤・デバイスへの展開」
辻本 広行 (ホソカワミクロン株式会社 マテリアル事業部 製薬・美容科学研究センター)
「美容医療における経皮ドラッグデリバリー」
宮田 成章 みやた形成外科・皮ふクリニック