2016年の第121回日本解剖学会総会・全国学術集会は、私ども福島県立医科大学が開催を担当いたします。日本解剖学会は日本で最も長い歴史を持った学会であり、その総会・全国学術集会の開催を担当いたしますことは、大変光栄なことであると同時に、責任の重さも感じております。また、学会関係者の皆様には、震災と原発事故からの復興支援という意味も込めて福島県での開催を決定いただきましたこと、あらためて感謝申し上げます。
第121回大会は、2016年3月28日(月)から30日(水)の3日間にわたり、福島県郡山市にあるコンベンションセンター「ビッグパレットふくしま」において開催されます。大会のテーマを「かたちから入るか、かたちに還るか」とし、解剖学会として「かたち」へのこだわりを持ちつつも、そこを入り口あるいは回帰点とした生命科学のあらゆる分野への研究の広がりや深化が実感できるような学術集会にしたいと考えております。また、発表を見聞きすれば勉強になり、自分の研究を発表すれば活発なディスカッションを通して多くの有益なアドバイスが得られるという「参加して得をする学術集会」を目指したいと思っております。そのためには何よりも学術プログラムの充実が重要です。皆様には、これから行われますシンポジウム企画の公募や一般演題の募集に対して、ふるってご応募いただきますようお願い申し上げます。
会場がある郡山市は、広い福島県のほぼ中央に位置し、東北新幹線や東北道と磐越道が交叉する交通の要衝です。ここから西には、歴史と伝統に彩られた会津地域、南北には、様々な果実の生産や花の名所で知られる中通り地域、東には、阿武隈山地を越えて、復興途上の浜通り地域が広がります。県内各地には、温泉、史跡、景勝地などが多く、果実、米、酒、ソバ、ラーメンなど美味しいものもたくさんあります。学術集会の前後には、ぜひ、足を延ばして、温泉で疲れを癒しながら福島の歴史、文化、自然、食、人情などに触れてお楽しみいただければ幸いです。実際に来て、現状をいろいろと見ていただくことが、今の福島にとって一番の励みになります。
皆様方のご参集を心からお待ちしております。
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