ご挨拶

第33回日本組織適合性学会大会
大会長 
成瀬 妙子

長崎大学熱帯医学研究所

 この度理事会のご推薦を賜り、第33回日本組織適合性学会大会の大会長を拝命致しました長崎大学熱帯医学研究所の成瀬妙子でございます。 歴史ある本学会の大会ホストとして、皆様をお迎え出来ますことを大変光栄に存じます。

 会期は2025年10月3日(金)〜5日(日)、会場は長崎大学坂本キャンパスにございます医学部講堂、隣接する良順会館にて開催の予定で、鋭意準備を進めております。

 テーマは、「-今、新しい多様性の世界へ- MHC研究さあ船出」と致しました。HLAを中心とする組織適合性研究、検査は、移植医療に大きく貢献してきたのみならず、疾患感受性、人類遺伝学、創薬などの多数の分野において今もなお多くの知見をもたらし、人類の幸福と発展に貢献しております。今大会では、この多様性の世界の歴史を振り返り、そして新たな魅力を探る試みを通して次世代へと紡ぐことができましたらと想いを馳せております。特別講演には世界における分子進化学、ゲノム進化学のパイオニアとしてご活躍と同時に本学会名誉会員でもあられる、サウジアラビアアブドラ国王科学技術大学特別栄誉教授の五條堀 孝 先生にお越し頂き、MHC領域を中心とした多様性の世界の魅力についてご講演を賜れることとなりました。加えて、「旧きを知り、また新しきを知る」という目的で、長年ご在籍の会員の方々、また新規にお越し頂く参加者の皆様にも興味をもってご参加頂けるような、多様性に関わる基礎分野、臨床分野のシンポジウムを多数企画しております。

 さらに、今大会ではスムーズな運営に向けての新たな試みとして、各委員会でご活躍の先生方による組織委員会を設置し、お力添えを頂いております。

 組織適合性研究会からスタートした本学会は、一昨年設立50年という節目を迎えました。古くから常に新しい歴史を刻んできた開催地の長崎も再開発が進み、2022年に新幹線かもめが開通、2024年10月には長崎スタジアムシティが誕生するなど今なお進化を続けています。この港町から皆様と共に、次の50年に向けたMHC研究の新しい息吹を感じる旅に出かけたく存じます。たくさんの皆様のご参加を心よりお待ち致しております。