この度、第62回日本卵子学会学術集会を担当させて頂く帯広畜産大学の鈴木宏志です。歴史と伝統を誇る日本卵子学会の学術集会を2021年5月29日(土)、30日(日)の両日、北海道帯広市の十勝プラザ、ホテル日航ノースランド帯広で開催できますことは、光栄かつ名誉あることと、関係者一同、心から感謝申し上げます。
 
 日本卵子学会は、1960年5月に哺乳動物卵子談話会として発足して以来、研究会、学会と規模を拡大・成長し、2013年11月には一般社団法人としての法人格を取得しました。
当学会は、生物学、農学、獣医学、海洋学など、動物を研究対象とする基礎の研究者と臨床医学の研究者が、「生殖」という共有テーマで研鑽を重ねる機会を提供するとともに、生殖補助医療胚培養士および管理胚培養士の育成・資格認定の重要事業をも担い、生殖補助医療の発展に大きく寄与しており、2020年3月現在では2,200名を越える会員を擁するに至っております。私は、1984年3月に当時の哺乳動物卵子研究会に入会させて頂きましたが、数ある関連学会、研究会の中でも最も質疑が厳しく、演者が立ち往生することも稀ではありませんでした。若い研究者にとって、当会での発表は恐怖でもありましたが、首尾よく終われば大きな自信にもなることから、その準備に万全を期したことを記憶しております。学術集会は、学術的研究成果の公表の場として重要でありますが、個々の会員が生殖科学、生殖医療を取り巻く技術的、科学的あるいは倫理的課題に真摯に取り組み、議論するとともに、当該研究分野の次世代研究者の育成にも資する機会であることを期待しております。
 
 北海道で当学会が開催されますのは、東京農業大学生物産業学部の石島芳郎教授が網走市で第41回大会を担当されて以来のことです。懇親会は、私にとって学会参加の大きな楽しみのひとつでありますが、とりわけ網走大会の懇親会で提供された美しいオレンジ色のウニの味は、20年を経た今でも強く印象に残っております。帯広市は十勝フードバレーの中心地として農作物、乳製品はもとより、新鮮な海産物も豊富に味わえる土地にあります。また、手頃な価格で各種スイーツが楽しめる「スイーツ王国」でもあります。網走大会に負けないような懇親会を準備いたしますので、是非、懇親会にて会員相互の親睦を図るとともに北海道十勝の食をご堪能ください。
 
 羽田空港からは1日7往復の航空便が就航しており、帯広空港から会場までは車で35分と利便性も悪くはありません。多くの会員の皆様のお越しをお待ちしております。
 
第62回日本卵子学会学術集会
会長 鈴木 宏志
(帯広畜産大学 原虫病研究センター 教授)
 

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