ごあいさつ

リアルな対面型年次大会の開催に向けて

 日本看護倫理学会の第14回年次大会が、会員の皆様をはじめ大勢の方の参加を得て無事に閉幕して半年近くが経過しました。当学会の年次大会は、COVID-19蔓延の影響を受けて、一昨年が紙上開催、そして今年がweb開催と、会員・参加者相互が直接顔を合わせて情報交換できる形での開催には至りませんでした。関係者の努力により、皆様の研究成果の発表や学びの場としてはこのweb開催においても大きな成果を上げることができたと思っております。しかし、互いの顔を直接見ることができない開催方式に、一抹の寂しさを感じておりました。
 そこで、来年(2022年)5月に開催する第15回年次大会は、COVID-19感染状況の改善を信じて、リアルな対面型の年次大会となるように準備を進めています。ぜひ、沼津市で開催される第15回年次大会にご参加下さい。そして、研究仲間、旧友などとの再会を楽しんで下さい。もちろん万一の感染状況の悪化にも対応できるように備えています。学会企画のメインプログラム(基調講演、シンポジウム、教育講演等)は現地に参加できなくてもwebでライブ視聴できるとともに、後からオンデマンド配信により視聴できるように準備します。これは、現地に移動しなくてもweb上で学会に参加できる、あるいは、講演や口述発表を後からオンデマンドで再視聴できるという新たな学会開催方式の提供という意味も併せ持っています(ハイブリッド開催)。
 さて、第15回年次大会は、「困難に立ち向かう看護の道徳と倫理」をメインテーマにしました。看護は臨床においても教育の場面においても日々多くの困難に直面します。それにどう応えるかについて、その原点となる私達の道徳面を見つめ直し、そしてそれを倫理的困難の解決へとつなげる強さ(レジリエンス)に変えて行く手がかりを模索したいと考えております。そのための基礎となる教育講演も5題を準備しております。
 会場地の沼津市は、富士山の麓であり、また沼津港を擁しております。きっとCOVID-19感染は一段落していると信じていますので、参加者の皆様には学会を離れたひと時を、目でも舌でも楽しんで頂けると思っております。一般公開の市民公開講座では、地元にゆかりのある「白隠禅師」に関する話題を提供します。学会員だけでなく臨床現場や教育現場の看護職の方々、その他の職種の方々、さらには一般市民の方々のご参加を心よりお待ち申し上げております。