謹啓
 おかげを持ちまして、第49回日本歯科麻酔学会総会・学術集会を無事終了することができました。ご支援、ご協力を賜りました関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
 コロナ禍が収束せず、第49回大会も前回に引き続きオンライン開催を余儀なくされました。しかし、オンライン開催の中でも、双方向性の議論が極力できるよう、かつ、オンラインの利点も生かせるようできる限りの配慮をいたしました。10月9日と10日がライブ配信で、10月9日から11月21日までがオンデマンド配信というハイブリッド開催で、1,408名の皆様に参加登録していただきました。
 本大会のテーマを、「歯科麻酔臨床における両輪 —エビデンスと匠の技—」とさせていただきました。個々の英知を集約して、日本歯科麻酔学会全体としてエビデンスと匠の技を兼備することが大切と思い、選ばせていただきました。特別講演、久保田康耶記念講演、教育講演では、「論理構成の匠」、「生物統計学専門家」、「歯科医学史の専門家」、「元歯科麻酔医であった弁護士」、「術後認知機能障害に精通している麻酔医」、「構造改革の匠」の先生方に、それぞれの立場から、ご講演いただきました。演者の先生方に深く感謝いたします。シンポジウムの一部では、「実臨床と臨床研究の二刀流で頑張っている先生方」,「歯科•口腔外科手術の気道管理についての匠の先生方」に、ご苦労話含め技やフィロソフィーについて語っていただきました。
 これら含めた指定講演・シンポジウムのライブ配信では、Web会議システムの挙手機能やQ&A機能を利用してリアルタイムで演者に質問をしていただき、極力オンサイト開催に近似した質疑応答ができるよう配慮しました。さらに、演者の先生のお許しを得て、ライブ配信の録画を一カ月オンデマンド配信させていただきました。ライブ配信の内容を再度確認していただいたり、また、ライブ配信に参加できなかった方にも講演内容を視聴いただくなど、密度の濃い学会参加の仕方を模索していただけたなら幸甚です。
 一般演題発表では、デンツプライシロナ賞エントリー含め、138題の応募をいただきました。座長の先生方はもちろん一般演題(ePoster)を閲覧していただいた会員の皆様から、発表内容のversion upを想定した質問及びコメントを沢山いただき、発表者の方もそれに対する回答を通して、論文投稿の際の記載事項や次の研究についてのヒントを得たのではないかと思います。これらのやりとりを大会事務局で質疑応答集としてPDFにまとめ、12月から本ホームページに公開しています。皆様、ぜひ一読していただきたいと思います。
 最後に、準備、連絡、運営面で何かと不行き届きの点、多々あったかと存じますが、この場でお詫びするとともに、本大会への皆様方のご支援、ご協力に重ねて感謝申し上げます。

謹白

 

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