この度、第32回日本眼腫瘍学会を主催させて頂くこととなりました。関係各位に対して厚く御礼申し上げます。
日本眼腫瘍学会は、2011年に学会に昇格し、初めての学術集会として第29回日本眼腫瘍学会が東日本大震災後間もない福島市にて開催され、現在に至っております。後藤 浩理事長の的確なイニシアチヴの元、各理事や会員らによって少しずつではありますが、和気あいあいと前進している本学会の学術集会を主催させて頂くことはこの上ない喜びであると感じております。
今回は聖隷浜松病院眼形成眼窩外科の嘉鳥信忠先生が主催される眼窩疾患シンポジウムとの同時期開催であり、浜松市にて行う予定となっております。浜松は天下人徳川家康の本拠地であり、また眼窩疾患のメッカともいうべき聖隷浜松病院眼形成眼窩外科がある土地であり、本学会開催にふさわしいところであります。
本学会は眼腫瘍というとてもマニアックな専門分野の学会ですが、著しい高齢化社会となってきている本邦において死因の第一位は悪性腫瘍であり、今後ますます重要な分野になると予想されます。一般的には眼のがんは珍しく、眼科医の中でも一生に一度診るかどうかという疾患も少なくありません。しかしながら少しでも腫瘍に関する知識・経験があれば、疑う、そして紹介するという動きが活発になります。また本会および懇親会にてface to faceで一献を傾けて人間関係が構築されれば、ためらわずに紹介・逆紹介がスムースに行われることによって患者さんも含めて、win-win-winの関係となることができます。腫瘍を疑って専門医にご紹介頂き、早期発見、早期治療に持ち込むことは、アドバンスケースに対するどんな「スーパードクター」の手術にも勝るものであります。
眼腫瘍の分野の名物のひとつに、本会にて忌憚のない討論をした後にみんなで飲み、そして語らうということがあります。懇親会や、街に繰り出し、浜松名物の鰻を始め、消費量日本一となった餃子や天竜川の鮎など、様々なご当地食文化もこの機会にご堪能頂ければと思います。
本会が皆様の眼腫瘍への関心を高め、知識の整理および新しい知見を得られる有意義な会になる様に鋭意準備を進めているところであります。より多くの皆様方と遠州浜松にてお会いできることを楽しみにしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
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