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第43回日本小児臨床薬理学会学術集会
会長 本田 雅敬
(東京都立小児総合医療センター 院長) |
このたび第43回日本小児臨床薬理学会の大会長を務めさせていただき、誠に光栄に存じます。私は、日本小児腎臓病学会の総務委員長をしていた2001年に、故大西鐘壽先生から電話がかかってきて、「小児の適応外使用の問題を解決しなければいけない。小児腎臓病学会はなぜ活動しない。」と言われ、厚労科研に引っ張り出され当学会の運営委員になりました。その後、私は公知申請や臨床試験を行って、この時に提出した未解決の適応外使用薬や試薬(計8医薬品)がすべて認められたのは、故大西先生をはじめ本学会の様々な先生のお陰です。
さて、本学会は小児薬物療法認定薬剤師の認定に関わる学会になって、薬剤師の方が増えてきましたが、薬を使用する上で小児は成人と異なる様々な課題があります。そこで、薬剤師の方にもこれらの課題と解決法を知ってもらう必要があると考え、今回は「こどもの薬の使い方」をテーマに選びました。
現在11の講演あるいはセミナーを考えております。私の専門の腎臓のみならず、薬物動態、血液製剤、QT延長、向精神薬、新生児、誤投薬(医療安全)、小児の説明と同意、など様々な課題と薬の使い方を専門の方に話していただきます。特別講演では、日本医師会常任理事の石川広己先生からICT(情報通信技術)を利用したお薬手帳などについて話していただき、シンポジウムでは日本独自に発展してきた散薬(錠剤つぶし、脱カプセルを含む)の精度や課題、PK/PD(薬物動態学/薬力学)等も取り上げます。また小児薬物療法薬剤師セミナーでは、「小児感染症における薬の使い方」を取り上げます。小児領域に携わる薬剤師の皆様に役立つ情報が満載です。
一般演題は皆様のご協力のお陰で過去最高の44題となり、様々なジャンルの興味深い演題が多く、是非活発なご討論をお願いします。なお例年同様、優れた演題をプログラム委員の方々にプレナリー演題として8題選んでいただきました。この中から学会当日に最優秀演題を選び、賞を差し上げる予定です。
会場は、飛行機(羽田)、鉄道(浜松町)、船(竹芝桟橋)からも便利なアジュール竹芝です。お台場側も陸側もトップレベルの綺麗さを誇る夜景を、是非多くの方に堪能していただければ幸いです。
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