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 この度、2021年5月21(金)から22日(土)に東京永田町で第19回日本ヘルニア学会学術集会を開催させていただくことになりました。東邦大学におきましても、このような全国学会を開催させていただくことは、この上なく名誉なことであり、学会役員および多くの学会員の皆様方に心から感謝を申し上げます。
 2003年4月に、第1回日本ヘルニア研究会(当番世話人:冲永功太先生)が東京の赤坂プリンスホテルで開催され、初回でありながら70題を越す応募演題がありました。他の臨床系学会とは空気感が異なり、「ヘルニア」という一つのキーワードの下に、檀上はもちろんのこと、会場のあちこちで熱いディスカッションが繰り広げられている様を垣間見て、あらためてヘルニア疾患の奥深さを痛感したことを記憶しています。その後、日本ヘルニア研究会は2008年に日本ヘルニア学会へと昇格し、現在では会員数が1,500名を超える学会へと大きく発展してきました。
 さて、今回のテーマは「ヘルニア診療のHigh-value Careを考える」といたしました。日本が早晩直面する課題が、いわゆる2025年問題です。急速な超高齢化社会への突入は、医療分野においても様々な整備が必要とされています。ヘルニア疾患は、外科領域における代表的なcommon diseaseですが、今後さらに、高齢でADLが低下しhigh riskな患者さんが増加していく懸念があります。限られた医療資源の中で、高価値医療(High-value Care)を提供していくためには、日常の診療を十分に検証する必要があります。同時に、医療分野におけるイノベーションの波は留まることはありません。ヘルニア診療においても、すでに手術支援ロボットによる治療が行われています。この医療イノベーションの目指す目的の中には、もちろん超高齢化社会への対応も含まれています。2021年の日本ヘルニア学会では、避けては通れない超高齢化社会を見据え、より安全で質の高い医療を構築するために、実臨床の低価値医療(Low-value Care)を見直し、そして医療イノベーションがもたらす近未来のヘルニア診療を模索してみたいと考えています。
 第19回日本ヘルニア学会学術集会は、第16回日本腹腔鏡下ヘルニア手術手技研究集会との同時開催で、Hernia Week 2021 Tokyoとさせていただく予定です。しかし現在、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染拡大が続いており、収束の兆しすら見えてきません。社会・経済活動はもちろん、学会などの学術活動も制限されている現状です。開催方法につきましては、不透明な部分が多分にありますが、感染リスクを可能な限り抑え、安全で明日からの実臨床に生かせる有益な学術集会となるよう準備させていただく所存です。ヘルニア診療における「価値ある医療とは何か?」について、熱い議論を繰り広げて頂きたいと思いますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。