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◆演題分類カテゴリー:上級演題

シンポジウム

SY-1:日本の一般外科医が目指すべき鼠径部ヘルニア手術

 “再発がなく”“術後疼痛もない”というフレーズで瞬く間に流行したMesh Plug法とKugel Patch法。保険点数が高くなったことにより急速に流行したラパヘル。過去を振り返ると、本邦の鼠径ヘルニア手術は、“流行り”に先導され、術式とそれを行う外科医の知識と技術レベルに乖離があり、ともすれば合併症を増加させた可能性も否定できない。本来、 目指すべきところは、再発を含め合併症が少ない手術である。今後、本邦における一般外科医が行うべき安全で質の高い鼠径ヘルニア手術とは何かを議論して頂きたい。

SY-2 :Potts法とLPEC法-小児鼠径ヘルニア手術の共存と発展のために

 これまでも、多く取り上げられてきた内容であるが、ここでは、お互いの術式の利点・欠点を確認しあうことで、両手術が共存し、より鼠径ヘルニアの手術が発展していける方法がないか、また、内視鏡手術時代の前方アプローチのトレーニング方法(内視鏡手術だけでは対応できない手術であったときどうしたらよいのか、そのトレーニング方法について)や教育方針に関してどのように考え、どのようにしていくべきなのかを検討したい。

SY-3:高齢者における鼠径部ヘルニア治療の問題点と対策

 本邦の高齢化率は28.7%(2020年)に達し、世界最高の高齢化社会を迎えている。今後さらにADLが低下し、認知症をはじめとする様々な併存疾患によるhigh riskな患者がさらに増加してくる懸念がある。鼠径部ヘルニアは、良性疾患であるがゆえに、術後合併症はゼロを目指し、さらに術後のADL回復に寄与する治療が必要である。手術の適応、麻酔法、術式選択、周術期管理など、様々な観点から、高齢者のヘルニア治療の問題点と対策を議論していただきたい。

SY-4:鼠径部ヘルニアにおける日帰り手術の現状と展望

 鼠径部ヘルニアに対する日帰り手術の有用性は、日帰り手術の先進国である欧米ではすでに証明されている。本邦でも2014年の「短期滞在手術等基本料3」の算定により日帰り手術へ大きな舵取りがされ、専門クリニックのみならず基幹病院・大学病院でも行われるようになった。患者の利益を最大化し、安心・安全なヘルニア日帰り手術とは?各施設の現状(工夫点や問題点)を提示していただき、長期的な展望について幅広く討論したい。

ビデオシンポジウム

VS-1:エキスパートセッション-私が目指す究極の鼠径部ヘルニア手術-

 鼠径部ヘルニア手術には様々な方法があるが、最近では鼠径部ヘルニアの専門施設も増加し、それぞれの術式を1000病変以上行っているエキスパートが存在する。1000病変以上の経験のあるエキスパートの先生方に、その術式の“なにが究極なのか”を動画で供覧し、それぞれの術式の上手に行うコツや陥りやすりピットホールなどを解説して頂きたい

VS-2:エキスパートセッション-腹壁ヘルニア対する私の手術-

 腹壁ヘルニア手術には、様々な術式が存在する。Rives-Stoppa、anterior component separation(ACS)、transversus abdominal muscle release(TAR)、IPOM、IPOM Plusをはじめ、最近では、eTEPテクニックを応用した新しい術式が報告されている。腹壁瘢痕ヘルニアをはじめ、臍ヘルニアなどを含む腹壁ヘルニア(鼠径部除く)に対し、各施設が得意とする術式を動画で供覧し、それぞれの術式の上手に行うコツや陥りやすりピットホールなどを解説して頂きたい。

VS-3:エキスパートセッション-内視鏡外科認定取得のためのポイント-

 日本内視鏡外科学会の技術認定の取得は、安全な腹腔鏡の手術手技をマスターする上で重要なステップである。また、今後普及する可能性が高いロボット支援下ヘルニア修復術の導入においても必須の条件となっている。このセッションでは、技術認定医を取得した先生方に、そのトレーニング法や認定取得のためのポイントなどを解説して頂きたい。

パネルディスカッション

PD-1:ロボット支援下ヘルニア修復術の現状と展望

 本邦でもロボット支援下ヘルニア修復術を導入する施設が増加してきている。腹腔鏡と比較しコストや手術時間の延長が報告されているが、ロボット支援下ヘルニア修復術に期待している患者、外科医も多い。手技が成熟した腹腔鏡手術と異なり、導入初期のロボット支援下手術では様々な課題も見えてきている。本セッションでは本邦におけるロボット支援下ヘルニア修復術の現状と今後の展望について議論したい。

PD-2:腹腔鏡下腹壁ヘルニア手術の適応と限界

 腹壁ヘルニア手術は、現時点において世界基準が存在しない。特に腹腔鏡下手術は、短期間のうちにIPOMからeTEPに変化し本邦もそれに追随する外科医が現れている。その適応として、小さな臍ヘルニアなどに対して、安易に腹腔鏡下手術を行っているのではないか? 逆に、ヘルニア門の大きな巨大な腹壁瘢痕ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の限界はあるのか?腹腔鏡下手術に反論する開腹手術のみの発表も含め腹腔鏡下腹壁ヘルニア手術の適応と限界について議論して頂きたい。

PD-3:慢性疼痛発症予防を意識した手術-こだわりの手術手技と周術期管理

 鼠径部ヘルニア術後慢性疼痛(CPIP)は、一旦発症するとしばしば治療抵抗性となり、患者に非常な苦痛を与える忌むべき合併症である。ヘルニア手術を行う外科医はCPIPの存在を常に意識して手術および周術期管理を行うべきである。本セッションでは、各施設におけるCPIP発症予防を意識した手術手技または周術期管理を成績とともに提示し、様々な視点から議論を展開していただきたい。

PD-4:小児鼠径ヘルニア〜短期滞在(日帰り)手術の現状と今後

 新型コロナウィルス感染症の影響もあり入院手術の対応は大きく変化している。このセッションでは感染症への対応も含め、短期滞在手術に対して各施設の術前・術後はどのようにしているか?日帰り手術の適応、地方都市における日帰り手術の実際(都心と異なり、病院からの距離が遠くなってしまう地方都市における居住地問題での日帰り手術の限界と可能性。可能性についてはオンライン診療などの将来を見据えての対応も含む)など広く議論が行われることを期待する。

PD-5:AYA世代女性の鼠径ヘルニア-子宮内膜症を意識した術式選択-

 女性の鼠径ヘルニアには、ときにNuck管水腫や子宮内膜症の併存がある。とくに子宮内膜症は術前診断では明らかでなくとも術後の病理検査で診断される症例も散見される。であるならば、いわゆるAYA世代女性の場合にはヘルニア嚢の全摘出が必要なのか?子宮内膜症併存という視点から、AYA世代に対する術前検査(MRIの必要性など)と術式選択(鼠径部切開法・腹腔鏡・LPEC法など)について議論して頂きたい。

ワークショップ

WS-1:腹壁機能からみた腹壁瘢痕ヘルニア修復術

 腹壁瘢痕ヘルニアは、筋萎縮に伴う腹壁のコンプライアンス低下を招く。鼠径部ヘルニアでは、メッシュによるtension free repairが基本であるが、腹壁瘢痕ヘルニアでは、ヘルニア門を閉鎖し筋組織を本来の位置に戻すことが重要と考えられる。このセッションでは、腹壁の機能を測定あるいは評価する方法をはじめ、ヘルニア修復により腹壁機能の改善が期待できるのか、術式による差異があるのか、術後のリハビリの必要性などについて議論して頂きたい。

WS-2:メッシュ修復術後の腹部手術を考える-再開腹時の問題点と工夫-

 腹壁ヘルニアの多くは、メッシュ修復術が行われている。しかし、修復後に再開腹を余儀なくされる場合も少なくない。メッシュの種類や留置場所(腹腔内や腹膜前腔など)の違いにより再開腹の方法や閉腹時の工夫(メッシュ切断面の処理、縫合糸の選択など)が必要となる。また、鼠径部ヘルニアの場合には、下部消化管や前立腺癌などの手術時にメッシュが支障となる可能性がある。このセッションでは、メッシュ修復術後の再開腹時の問題点や工夫について論じていただきたい。

WS-3:嵌頓ヘルニアの治療戦略と成績-メッシュ使用の是非-

 腸管切除を伴う嵌頓ヘルニアでは、メッシュ使用が問題となる。感染の危険性がある場合には、組織縫合法が推奨されるが、実際に修復経験のある外科医は激減しているため、メッシュ修復術を余儀なくされる場合がある。メッシュ感染を回避するための、嵌頓腸管の局所条件からみたメッシュの適応や手術のアプローチ法、あるいは二期的修復など、各施設の嵌頓ヘルニアに対する治療戦略について議論して頂きたい。

WS-4:Open abdominal management後の腹壁閉鎖困難症例に対する治療戦略

 腹部救急領域では、abdominal compartment syndromeを回避するために、open abdominal managementを施行する場合も少なくない。しかし、急性期を脱しても、その後の腹壁閉鎖は必ずしも容易ではなく、様々な腹壁ヘルニア修復術を応用した戦略が必要となる。このセッションでは、各施設で経験した腹壁閉鎖困難症例に対する術式と成績について発表し、その治療戦略について議論して頂きたい。

WS-5:術中のトラブルシューティング-私はこうして危機を突破した-

 腹壁ヘルニア手術は、主要臓器手術ではないため術中トラブルが生死に関与する可能性は低いが、ときにその対応に難渋する場合がある。動脈性出血や血管あるいは精管の損傷、腹膜損傷による閉鎖困難、癒着剥離に伴う腸管損傷、膀胱損傷などの様々なトラブルに遭遇した場合のリカバリーショットについて議論して頂きたい。対象は、小児・成人、鼠径部を含む腹壁ヘルニアで、オープン・ラパロを含めたすべての術式とする。

特別企画:学会長賞セッション

 医療の価値を考えるときに、様々な視点から真摯に学ぶことが重要であり、また責務でもあります。今回は、この「学ぶ」をキーワードに、4つのセッションを企画しました。それぞれのセッションでインパクトの高い演題について、学会長賞として表彰したいと思います。

SP-1:外科医がヘルニアになったとき-自己体験から学ぶ-

 鼠径部ヘルニアをはじめ、腹壁ヘルニア疾患は、外科領域における代表的なcommon diseaseであり、自らが手術を受けた経験を有する外科医も少なくないであろう。われわれが日常臨床として提供している医療の質を評価するときには、「真の患者目線」が重要であり、医療提供側の外科医が受け手である「患者」を経験することで、さらに満足度の高い医療が提供できると考えられる。演者には、術式選択や術後の合併症などの様々な自己体験を語っていただき、現在のヘルニア診療の問題点を抽出し、より質の高い医療を提供するために何が必要なのかを議論していただきたい。

SP-2:COVID-19感染症とヘルニア診療-危機的状況から学ぶ-

 COVID-19感染症は、日常診療の在り方を大きく変化させた。感染拡大期には、医療崩壊を避けるために、手術の優先順位を定めるなどの対応を行った施設も少なくない。ヘルニアは良性疾患のため、手術の延期などを余儀なくされた。同時に、患者の受診控えによる手術件数の減少や嵌頓症例などの重症化率の上昇を招いた可能性はないのか?このセッションではCOVID-19感染症や緊急事態宣言が、大学病院や市中病院、クリニックなどの各施設におけるヘルニア診療にもたらした影響について様々な観点から検証する。

SP-3:困った症例よろず相談会-エキスパートから学ぶ-

 腹壁ヘルニア治療には、ときに複雑で困難な症例に遭遇することがある。その要因には、ヘルニアのサイズや部位、ストーマの存在、皮膚軟部組織の汚染、メッシュ感染、メッシュ修復やcomponent separation後の再発などが挙げられる。このセッションでは、すべての腹壁ヘルニアを対象として、その治療戦略や術後合併症のリカバリーショットも含め、知識と経験値が高いエキスパートの先生方にご意見を伺う。難渋している1例を是非応募して頂きたい。

SP-4:初めての全国学会を指導医とともに-ビギナーから学ぶ-
     A:英語口演
     B:日本語口演

 日本ヘルニア学会で、全国学会デビューをしませんか?対象は、医学部学生や初期研修医(演題登録時)の若手の先生方です。発表は、日本語と英語のどちらかを選択してください。英語の場合は、抄録・スライド・プレゼンテーションは英語でお願いしますが、質疑応答は日本語とのバイリンガル?でもOKです。発表内容は、ヘルニア疾患に関するものであれば、何でもかまいません。指導医の先生方にも同席頂いて、発表準備で苦労したことや若手を指導することで学んだことなども、一緒にプレゼンして頂きたいと思います。
   

【お問い合わせ先】

  第19回日本ヘルニア学会学術集会 学会運営担当
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