この度、第29回日本肘関節学会を平成29年2月3日（金）・4日（土）に、ホテルヒルトン東京お台場で開催させていただくことになり誠に光栄に存じます。本学会は平成の年号とともに歩みを続けて参りました。
　日本肘関節学会は肘関節単独で独立した専門性の高いレベルを日本だけが行っている学術組織である事を大変誇りに思います。近年の本学会の発展は演題数をみても増加の一途であり、経験あるExpertの先生から若い先生方まで多くの方が加わり益々活気のある学会となってきました。
　今回は米国Mayo Clinicからわたしの恩師であるB.F.Morrey先生とS.W.O’Driscoll先生をお招きしてTotal Elbow ArthroplastyとElbow Instabilityのお話をしていただきます。特別講演としては工藤　洋先生に表面置換型Kudo人工肘関節開発の歴史と進歩につきご講演いただく予定です。
　本学会のテーマは「肘関節不安定症のサイエンス」とさせていただきました。小児の肘関節周辺骨折や脱臼、野球肘に伴う軟骨片または肘関節全体の不安定症、成人肘関節ではTerrible Triadをはじめとした鉤状突起骨折を伴う不安定症、スポーツによる靭帯損傷に伴うconventionalな不安定肘、鏡視下手術後の不安定症、人工肘関節後のEdge loadingに伴う不安定症、など多くの病態が未だ不明です。これらの問題点をいくつかの主題とシンポジウム、パネルディスカッションとしてFocusし解決の糸口にしてゆきたいと考えています。
　東京お台場で教室員一同が心を込めて、皆様をお招きしたいと思います。多くの先生方のご参加を心からお待ち申しあげます。