ごあいさつ

第47回肺癌診断会世話人あいさつ

神奈川県立がんセンター呼吸器内科
近藤 哲郎

 このたび第47回肺癌診断会および肺癌画像診断セミナーを、2023年9月29日(金)お昼から30日(土)夕方に新横浜プリンスホテルにて現地開催させて頂くこととなりました。
 私が初めて肺癌診断会に参加したのは確か卒後2年目の平成9年(1997年)だったかと思います。その年は香川県の丸亀市で当時の香川医科大学の佐藤 功 先生(現在は宇多津病院 画像診断センタ-長)が世話人をされていたと記憶しています。卒後、ストレート形式で卒業大学の放射線科に入局した私は先輩医師の後ろにくっついて肺癌患者さんの化学療法や放射線治療を担当していました(当時、私の卒業した大学病院では進行期肺癌患者さんの治療はナンバー内科ではなく、何故か放射線科が担当していました)。その当時、造影CT検査の際の末梢静脈のルート確保は放射線科研修医の役目でしたので、毎日のように30件から40件程度のCT造影検査に立ち会い、よく造影剤を皮下に漏出させては患者さんに平謝りするような日々でした。忙しく過ごす毎日の中でも患者さんのCT検査画像を読影してレポート作成するのはとても楽しい時間で、先輩医師からCT所見の取り方等を教えて頂きながら、本屋さんでCT画像診断の教科書的な本を購入して読み漁るような毎日を過ごしていました。そんな毎日のなかで胸部単純写真の奥深さや胸部CT画像の緻密な読影の面白さにはまっていきました。そんな時にたまたま先輩医師から誘われて一緒に参加した肺癌診断会では、本屋さんで買った教科書でお名前を拝見するような先生方に直接お会いして、直にお話しを聴けることができ、とてもワクワクして興奮しながら参加した記憶が未だに残っています。
 肺癌診断会の黎明期では、山奥の温泉旅館を貸し切って、1枚の胸部単純写真の診断を巡って何時間も議論を交わすような時間であり、文字通り朝から晩まで肺癌画像診断(当初は肺結核の画像診断だったようです)にどっぷり浸かったと伺っています。その流れを引き継ぎ、これまで毎年「寺子屋式」というキャッチフレーズで田舎の宿で開催するというのが例年の恒例でしたが、2020年以降コロナ禍により3年間中断となっていました。この間にも、オンライン開催という選択肢も検討を重ねてきました。しかし、やはり直接お互いの眼(まなこ)を見ながら議論する経験に勝るものではないと判断し開催を延期してきましたが、この度コロナ流行状況の趨勢を判断し現地開催での第47回肺癌診断会および肺癌画像診断セミナーを実現することができました。今回の肺癌診断会のテーマは「肺がんを見つける技術・肺がんを診断する技術」としました。肺癌検診を含めた診療の場において治る肺癌を見つけるためには異常所見に気付く技術が必要ですし、また見つけた異常所見を詳細に観察し、どこが悪性を示唆する所見で、どこが良性を示唆する所見なのか理解することが画像的に的確に肺癌を診断できることに繋がると確信しています。
 コロナ禍が落ち着きを見せてきた横浜の地で皆様のお越しをお待ちしていますので、是非ワクワクする体験に期待してご参加頂ければ幸甚です。