ご挨拶

大会長

第29回日本アロマセラピー学会学術総会 大会長
相原 由花

ホリスティックケアプロフェッショナルスクール

このたび、第29回日本アロマセラピー学術大会を、2026年11月22日(日)・23日(月・祝)の2日間、オンライン形式にて開催いたします。大会長を拝命いたしました、ホリスティックケアプロフェッショナルスクールの相原由花でございます。

本大会のテーマは、
「アロマセラピーは治療かケアか ― 科学と癒しの境界を探る ―」
といたしました。

私はこれまで、日本におけるアロマセラピー、とりわけ医療やケアの現場で実践されるアロマセラピーについて、その定義が十分に共有されていないことに問題意識を持ってまいりました。アロマセラピーとは何か。どこまでが癒しで、どこからが治療的関わりなのか。医療・看護・リハビリテーション・福祉の現場で実践が広がるなかで、その本質を問い直す必要性を強く感じてきました。

一方で、臨床におけるアロマセラピーだからこそ、ひとつの言葉で簡単に定義することは難しいのではないかとも考えるようになりました。医師、薬剤師、看護師、理学療法士、作業療法士など、それぞれの専門領域には、それぞれの目的、役割、患者への関わり方があります。したがって、アロマセラピーの意義もまた、領域によって異なる姿をもつのではないでしょうか。

本大会では、学会として一つの定義を急ぐ前に、まず各領域におけるアロマセラピーとは何かを明らかにすることを目指します。基礎研究、臨床応用、教育、倫理、植物学、統合医療など、多角的な視点を通して、アロマセラピーがどのように人の苦痛に寄り添い、症状緩和やQOL向上に貢献しうるのかを、皆様とともに考える機会にしたいと思います。

今回は、海外講師による特別講演をはじめ、医師、薬剤師、看護師、リハビリテーション専門職など、各分野の専門家によるシンポジウム、さらに関連学会・団体との連携企画を予定しております。職種や領域を越えて知見を共有し、アロマセラピーの現在地とこれからを語り合う場となることを願っております。

オンライン開催およびアーカイブ配信により、地域を越えて多くの皆様にご参加いただける環境を整えてまいります。本大会が、学術と実践をつなぎ、アロマセラピーの専門性と社会的信頼をさらに高める一助となれば幸いです。

多くの皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げます。


副大会長・大会長代行

第29回日本アロマセラピー学会学術総会 副大会長・大会長代行
鈴木 慎太郎

昭和医科大学医学部医学教育学講座
昭和医科大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門 准教授

 医療現場で仕事をしていると、「白」か「黒」かではっきりしない、いわゆる「グレー」領域に直面することが多々あります。客観的指標やガイドライン重視の医療は物事を杓子定規的に分析し、対応する時には非常に便利なツールですが、はっきりと割り切れない場面では、病に苦しむ人に対して成す術に乏しいことを痛感します。

 私達、医療人はピンチに備えて常にオプショナルなカードを持っているべきだと考えます。病気の治癒に直結しなかったとしても、苦痛や悲しみ、不安、恐怖、といったネガティブな状態を少しでも明るい方向に導くことができれば、どれだけ心強いことでしょうか。

 現代医学の根幹を成す西洋医学を補完・代替するもののひとつがアロマセラピーだと私は信じています。エビデンスの不足、安全な使用に関する情報収集など、医療におけるアロマセラピーの応用にはまだまだ課題が山積しています。しかしながら、日本アロマセラピー学会には、それらの問題を少しずつ解決しようとする医療人、研究者が募り、集合知が形成されています。

 最新のアロマセラピーの知識を学ぶことが出来る2日間になるように準備を進めています。この学術総会では、皆さんの日常診療の中での疑問に対する解答がきっと見つかるはずです。すべての演題、コンテンツにご期待ください。皆さんのご参加お待ちしております。