大会長挨拶
大会長 太田 充彦
藤田医科大学医学部公衆衛生学講座
大会長 後藤 由紀
四日市看護医療大学大学院看護学研究科
大会テーマ
産業ストレスを取り巻く人と科学技術と社会の進展
この度、第32回日本産業ストレス学会を2024 年12 月13 日(金)~14 日(土)にウインクあいち(名古屋市)で開催いたします。2022年3月に開催された第29回大会以来2 年ぶりの愛知県での開催となります。伝統ある本学会の大会長を務めることを光栄に感じるとともに、ご参加される皆様に実りある学会になることを目指しております。多くの方にご参加いただけますよう、心よりお待ちしております。
今回の大会テーマは「産業ストレスを取り巻く人と科学技術と社会の進展」としました。科学技術の進歩や革新が起こると社会構造や生活が変わります。また、自然界や社会の変化をきっかけに、人々の考えや行動が変わり、科学技術の進歩や革新が起こります。産業ストレスにおいて近年どのような人と科学技術と社会の変化が起こったかを振り返るとともに、望ましい未来のためにできることを考える場になることを目指して準備いたします。
近年、労働行政においては働き方改革、過重労働対策、職場におけるハラスメント対策、健康経営の推進など、国際労働機関(ILO)が掲げるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現に向けた政策が実施されてきています。その一方、新型コロナウイルスのパンデミック、情報技術産業の発展、戦争、日本の経済的な地位の低下、製造業の国内回帰、持続可能な社会といった近年の社会情勢の変化は、日本の産業界や人々の考えや行動に大きな影響を及ぼし、新たなストレッサーを生み出す素地となりえます。同時に、近年の科学技術の進歩は、各種情報端末デバイスやSNSを活用した産業ストレス予防対策や、新たなストレス関連健康障害の治療技術の開発をもたらしています。これらの変化について共有し議論ができるよう、講演やシンポジウムを構成して参ります。
一般演題は学会員にとってご自身の研究に対する批評を得る機会になるだけでなく、学会の広がりと未来を生み出す重要なイベントです。多くの方からご発表をいただけますよう、演題登録のご検討をお願い申し上げます。