集会長挨拶

第23回日本クリティカルケア看護学会学術集会 集会長
石川 幸司
北海道科学大学 保健医療学部 看護学科
この度、第23回日本クリティカルケア看護学会学術集会の集会長を拝命しました、北海道科学大学の石川幸司でございます。2027年6月25日(金)・26日(土)の2日間、札幌コンベンションセンターにて開催させていただくこととなりました。伝統ある本学術集会を担当させていただきますことを大変光栄に存じますとともに、その責任の重さを感じております。
本学術集会のテーマは、「医療DX時代のクリティカルケア看護―実装が、未来をつくる」といたしました。
近年、医療DXは構想や議論の段階を越え、医療現場で活用し、定着させていく段階に入っています。医療情報の標準化、AI、データ連携、遠隔支援、シミュレーション教育など、さまざまな技術や仕組みが医療・看護の現場に導入されつつあります。一方で、それらを導入するだけでは、患者・家族にとって望ましいケアの実現には十分とはいえません。重要なのは、新たな技術や仕組みを臨床の課題解決につなげ、現場に根づかせ、継続的に活用できる形へと実装していくことです。
クリティカルケア看護は、重症患者の生命を支える高度な実践であると同時に、多職種連携、医療機器の活用、膨大な情報の判断、患者・家族への意思決定支援、急性期から回復期・在宅への移行支援など、多様な要素が重なり合う領域です。だからこそ、医療DXの可能性を実感しやすい領域であり、DXをどのように看護の質と安全につなげるのかを考えることが重要です。救急、ICU、一般病棟、回復期、在宅へと続く療養の流れの中で、情報共有やデータ活用を通して切れ目のないケアを実現することも、これからのクリティカルケア看護に求められる視点であると考えています。
本学術集会では、医療DXを単なるIT化や業務効率化としてではなく、クリティカルケア看護の未来を現場と地域に実装するための手段として捉えます。臨床実践、教育、研究、管理のそれぞれの立場から知見を共有し、患者・家族にとってよりよいケアのあり方をともに考える機会にしたいと考えております。
本学術集会が、参加される皆様にとって、明日からの実践につながる学びや新たな気づきを得る機会となるよう、企画委員一同、心を込めて準備を進めております。6月の札幌は気候も穏やかで、豊かな自然、食、文化に触れながら、学びと交流を深めていただくには大変よい季節です。学術集会での議論とともに、初夏の札幌ならではの魅力も感じていただければ幸いです。
札幌の地で、皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。


