会長挨拶
第47回日本乳腺甲状腺超音波医学会学術集会
会長 三塚 幸夫(東邦大学医療センター大森病院 臨床生理機能検査部 )
このたび、第47回日本乳腺甲状腺超音波医学会学術集会(JABTS47)の会長を拝命いたしました、東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部の三塚幸夫と申します。JABTS47の開催にあたり、ご挨拶を申し上げます。
まずは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された方やそのご関係の皆様へお見舞い申し上げますとともに、なかなか収束をみない現状において、臨床の現場でご尽力されている皆様に心より感謝いたします。
本会は、JABTS45、JABTS46に続き3回目の完全オンライン開催とさせていただきます。前2回はコロナ禍により予定変更となったオンライン開催でしたが、本会は立案時点から予定していた前向きな完全オンライン開催となります。オンライン開催を思い立ったのは、2020年5月に開催された臨時理事会にて、梅本剛先生よりJABTS45を完全オンラインで開催する旨のご説明があったことがきっかけでした。当時はいわゆるWeb学会というものはまだほとんど開催されておらず、理事の中からも賛否両論のご意見がありました。当然のことながら私自身もとても衝撃を受けましたが、それと同時に新しい時代の幕開けを感じ、ワクワクしたのを記憶しております。これを受け、それまではSkypeを使用しておこなっていた研究部会会議をZoomに切り替え、時に一人でパソコンやスマホを複数立ち上げて、夜な夜な“一人Zoom”でテストを繰り返したりしてきました(決して友達がいない訳ではありません)。そのような中、入院患者さんからも病室で大学のオンライン授業を受けているとの話を伺い、様々な環境においても学びを継続できるオンラインの有用性を強く感じました。現在のシステム・技術においては、会場開催のようにばったりと人に出会ったり、通りすがりに立ち寄ったセッションでの思いがけない発見や学びがあったりといった“偶発的な出会い”がない点や、対面で何気なく感じ取っていた相手の“気やオーラ”のような肌感覚を感じにくい点は、オンライン開催のデメリットではありますが、今までなかなか学術集会に参加できなかった方々に対しては多くのメリットがあると感じております。またオンデマンド配信で繰り返しじっくり確認できる点も大きなメリットであると感じております。こういったオンラインのメリットを最大限に活かし、いかなる状況においても学びや研究を継続できる新たな環境づくりに向けて、本会の開催も一つのヒントになればと考えております。
このような点もふまえ、本会のテーマを“その先の未来へ”といたしました。学術集会のあり方はもちろん、近年話題となっているAIをはじめとした新たな技術など、その先の未来を想像するような企画を開催いたします。またその先の未来へ一歩を踏み出すための土台作りとして、各種教育セミナーも開催いたします。ぜひ皆様にご参加いただき、一緒にその先の未来を創造していきたいと考えておりますので、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。