この学会が発足した頃は、多くの難治喘息児が長期施設入院療法を余儀なくされ全国の国立療養所(現在の国立病院機構の一部の病院)に入院し、心身の鍛練を毎日しながら闘病生活を送っていた。それから27年、この間に喘息の病態解明がすすみ、治療効果の高い薬剤が開発され、適切な治療がなされれば多くの患者はコントロールが可能になったのである。そうすると、患者は、現在の治療薬を駆使してもコントロールできない群(最重症持続型)、治療によりコントロールされている群、治療はされているがそれが不十分なためにコントロールされていない群、治療をしていないあるいは知らないためにコントロールされていない群に分類することができる。こうした背景には、アレルギー関連学会が効果的な治療を適切に実施するために喘息治療ガイドラインを作成しそれを普及するように努力をしているが、行き詰まっていることがある。 |