このたび、第48回の日本創傷治癒学会の会長を拝命し、2018年11月29日(木)・30日(金)の2日間、イイノホール&カンファレンスセンター(東京、霞ヶ関)において学術集会を開催させていただくこととなりました。日本創傷治癒学会は1971年に発足した日本創傷治癒研究会を母体とし、2000年に日本創傷治癒学会となり、2018年の学術集会でその歩みは48年となる伝統のある学会であります。歴史と伝統のある本学会を、日本創傷治癒学会の皆様のご支援を賜り開催させて頂くことは大変光栄なことであり、あらためて深く感謝申し上げます。
本学術集会のテーマは「創傷治癒学と他分野とのフュージョン」といたしました。創傷治癒学の進歩は、特に今世紀になってからは目を見張るものがあります。私の専門分野の消化器外科学においても鏡視下手術の適応拡大、ロボット手術の導入により、吻合部を糸と針を用いて外科医が手で縫う方法から、多くの吻合が器械で行う方法に変化し、吻合部の創傷治癒も10 ~ 20年前には考えられないような進歩を遂げております。そこで、今回、創傷治癒学と他の多くの分野がどのように融合し、創傷治癒学の進歩に関わり発展してきたかを総括し、近未来の「創傷治癒学」の方向性を築けるような議論ができたらと考えております。
さらに、サブテーマとして「吻合部の創傷治癒」「瘢痕のない傷を目指して」を考えています。変化しつつある体表、腹腔内、胸腔内、頭頸部における傷、吻合部において、近年の創傷治癒学はどのように変化しているかを、基礎的解析、創傷のケアも含め、医師、看護師、基礎系研究者の皆様と包括的に討論したいと考えこのテーマを選択いたしました。
本学会は創傷治癒に関して、医師、看護師、基礎研究者、等の多数の分野の人々が一堂に会して、より良き創傷治癒の方向性を議論可能な唯一の学会です。全ての創傷治癒に関わっている分野の皆様が、積極的に活発なご発表、ご討議をして頂けるよう様々な工夫を凝らして参ります。多数の演題を応募していただき、活発な討論ができますよう、多くの分野の多数の皆様の参加をお待ちしております。
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