第24回日本胎児心臓病学会・学術集会
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 このたび第24回日本胎児心臓病学会学術集会を埼玉県で開催させて頂くことになりました。私が所属する埼玉県立小児医療センターは2016年12月27日にさいたま新都心に引っ越しました。隣設するさいたま赤十字病院と連携して総合周産期医療施設として新たなスタートを切りました。開院以来、県内の産科施設から胎児心疾患を疑われた妊婦さんの紹介が増えており、ますます胎児診断の重要性を感じております。学術集会はさいたま新都心駅から徒歩約10分の「ラフレさいたま」にて2018年2月16日(金)・17日(土)に開催いたします。

 本学会は小児科医、産婦人科医、超音波技師、看護師、臨床心理士など多職種が一同に集まり、垣根を越えてお互いの経験を共有できる極めてユニークで貴重な学会です。近年の超音波検査装置の飛躍的な進歩により胎児の心臓を詳細に観察することが可能となり、かつては生まれてから判明していた先天性心疾患の詳細な診断を胎児期に行い出産に備えることができるようになりました。「胎児のために」という学会発足当時の思いを今後も継承していくことが必要であると感じています。今回の学術集会ではとくに重症心疾患を持つ胎児を見逃すことなく発見するという目的を実現するため「胎児心臓スクリーニング向上を目指して」というテーマを挙げました。

 第一日目には日立製作所の笠原英司氏による超音波の基礎的な話に続いて、スクリーニングという観点から慶応大学医学部小児科の山岸敬幸先生に心臓の発生学の講演をして頂き、シンポジウムにて精度の高いスクリーニング方法について討論します。第二日目には胎児診断が難しかった例の検討を行い、午後の特別講演では最近の医療訴訟の傾向と対策を法律家の立場から棚瀬法律事務所の棚瀬慎治先生にお願いしています。また家族支援では大阪医科大学の宮田郁先生に精神看護領域からの講演をして頂く予定です。また今年の胎児心臓病学会教育セミナーのテーマを「総肺静脈還流異常」としました。

 第一日目の懇親会に直前に清龍酒造名物社長岩崎清氏の日本酒に関するおもしろい話をお願いしています。懇親会では清龍の日本酒コーナーを設けてもらいます。また会場から小児医療センターまで3分ほどで移動できますので新病院の見学ツアーを計画しています。最後になりましたが、地域の医療機関、企業や財団の皆さまのご支援に心から感謝申し上げます。有意義な2日間となるように準備を進めてお待ちしております。皆様奮ってご参加下さい。

平成29年9月吉日