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手術、カテーテルインターベンション、薬物治療などの先天性心疾患に対する治療の進歩はめざましく、多くの患者が大人になっています。すでに成人した患者数は子供の約二倍にもなり、循環器小児科の医師が全ての患者の管理を行う事ができなくなってきました。その結果、成人先天性心疾患患者に対する医療サービスの低下を招き、大人になった患者は必要な医療を受けられないというのが現状です。
この一因として循環器内科医師の成人先天性心疾患診療への参加が不十分であることがあげられます。虚血性心疾患、心筋疾患、弁膜症、不整脈、高血圧、高脂血症などの成人に特有の心血管疾患に対しては慣れているものの、心奇形を有する患者管理に自信の無い循環器内科医が多いのではないでしょうか。このような状況を、私は循環器内科の医師として自省しなければなりません。
今回で17回目を迎える日本成人先天性心疾患学会の学術集会は、主に循環器小児科医、心臓血管外科医、関連メディカルスタッフのリーダーシップによって運営され発展してきました。次の段階として、多くの循環器内科医の参加を募り、成人先天性心疾患診療への参加を促すことがこの学会の社会的使命と考えます。全ての参加者に実りがあるようなプログラムを作成しますので、専門分野にかかわらずご参加いただきたく思います。 |
第17回日本成人先天性心疾患学会総会・学術集会
会長 庄田 守男
東京女子医科大学 循環器内科 臨床教授 |
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