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 このたび第26回日本脳死・脳蘇生学会総会・学術集会を開催させて頂くことになりました。私は本会の第1回から参加させて頂いておりますが、諸先輩の先生方から多くのことを学んできました。私自身強く感じることは本会が、重症頭蓋内疾患からの脳蘇生や欧米では学問の対象とならない脳死という極めて特殊な病態を医科学、倫理学など側面から真剣な議論をしてきたということです。そのような経緯を持つ本会を開催させていただくことに大きな責任を感じております。
脳は身体の一部であり、さまざまな生体侵襲によって機能が低下した脳機能を回復させるためには呼吸や循環、全身代謝の正常化を行うことは第一次的ではありますが、低体温療法、脳保護薬など脳に特化した対応の重要性も強調されています。さらに、そのような脳蘇生に抵抗し、負可逆的機能不全に陥った脳死という他臓器には見られない特殊な病態が存在します。脳死は脳死判定基準によって診断されますが、その病態に関しては医学的に不明な点も多数存在します。またその一方で、脳死下臓器提供という社会的な側面も有しています。脳死下臓器提供は2010年7月の改正臓器移植法施行によりその意味や意義が改めて議論されるようになりました。また、2011年には「救急蘇生法の指針」が公表され、「神経蘇生」の項目が新設されました。そのような意味から今回の学術集会の主題は「脳蘇生~これからの進む道~」とさせていただきました。さらに、本学術集会で恒例となった日本移植コーディネーター協議会(JATCO)と連携したプログラムも用意することも考えております。
今回の学術集会ではこれらの分野における研究者やエクスパート、これからの日本の医療を担う若い医療スタッフや学生に多くお集まりいただき積極的な議論ができるような時間と場所を提供したいと考えております。本学会の会員の皆様、そして本分野に興味のある皆様に広くお集まりいただき活発な学術集会にしたいと思っております。皆様にお会いできることを教室員一同、心からお待ちしています。