第38回日本臨床運動療法学会学術集会会長を仰せつかり、当地新潟で開催させていただきますことを大変光栄に存じております。
本学会は循環器・呼吸器・内分泌代謝など既存の臓器別の概念を超えて、種々の疾病の予防法や治療法としての運動療法を推進していくことを目的としております。運動を行うことによる疾患の予防・治療効果は次第に判明してきておりますが、まだまだ多くの実地医療関係者に周知・実践されているとはいい難い状況です。本学会は科学的エビデンスに基づく運動療法を確立・発信していく重要な学術団体であり、今回の学術集会がその一助になれば幸いです。
近年、ランニングやマラソンなどの有酸素運動はもちろんですが、筋トレを中心としたレジスタンス運動も非常に人気となっており、いろいろな場所にジムやフィットネスクラブが作られています。さらに2020年の東京オリンピック開催を控え、一般国民の運動・スポーツへの関心は高まる一方です。心不全や糖尿病などの患者さんへの運動療法のみならず、一般の方や高齢の方を対象にした、予防やQOL向上のための運動にも、当学会として対応する必要があると考えます
そのような社会情勢を受けて、メインテーマを『運動療法の広がるニーズに対応する』とさせていただきました。各種疾病における運動療法はもちろんのこと、職域を含む一般の方の運動や身体活動にも着目したセッションも設け、皆様の知識のアップデートになるよう努めてまいります.
その他にも日常診療・業務のお役に立てるようなシンポジウムや教育講演を企画し、皆様のご期待に沿えるような会となるよう尽力してまいります。
末尾になりますが、新潟といえば日本酒やお米が有名です。ぜひ皆様にもご賞味いただきたく、懇親会でもご用意させていただく予定です。
日ごろの臨床業務の息抜きもかねて、ぜひ多くの皆様のご参加をお待ちしております。 |