この度、第51回日本小児股関節研究会を平成24年6月8日(金)、9日(土)の2日間にわたり、千葉市のホテルスプリングス幕張にて開催させて頂くことになりました。このような伝統ある研究会を私どもで開催させて頂くことになり、大変光栄に存ずるとともに、身の引き締まる思いで一杯です。当院で本研究会を開催するのは第27回(1988年)の篠原寛休先生(前松戸市立病院院長)に次いで2人目となります。
本研究会も今回で第51回目を迎え小児期に治療した多くのこどもたちが立派に成人になって活躍しています。しかし、残念ながら痛みが出現し、その後も継続した治療が必要になるケースもみられます。そこで、今回はテーマを「こどもから大人へ、痛みのない股関節をめざして」と致しました。第49回の金先生のご尽力で、日本股関節学会において小児と成人股関節医によるcombined session が開催されることになり、また、昨年の第50回研究会では朝貝先生の企画で「成人股関節医との連携」が取り上げられました。今回はさらにその流れを発展させることができればと考えています。
松戸市では、1971年から全乳児を対象に先天股脱検診を行っており、今年で40年目を迎えます。他方、全国的に脱臼の減少とともに、股関節検診に対する意識の低下が見られる傾向にあり、診断遅延例の増加が危惧されています。そのような状況を踏まえて、今回、パネルディスカッションに、「これからの先天股脱検診のあり方」を取り上げることに致しました。整形外科医と小児科医が一緒になり、この問題について考える良い機会となれば幸いです。また、本邦では変形性股関節症の多くが臼蓋形成不全に起因していると考えられますが、小児期には症状を出すことが少ないことから、積極的な治療に関しては様々な意見があります。手術の適応など、少しでも明確にできればと考え、主題として「臼蓋形成不全(遺残亜脱臼を含む)の診断と治療(幼児期 ~思春期)」を取り上げたいと思います。さらに、成人股関節医の先生方にもご参加頂き、「青壮年期以降の股関節疾患の治療に際し小児期の治療に感ずること」を企画致しました。教育研修講演は亀ヶ谷真琴先生にライフワークであるペルテス病に関して御講演頂くことになっています。その他、症例検討並びに小児の股関節に関する様々な演題を募集致します。
今回は第45回(扇谷先生)以来、久し振りに関東で行われます。幕張は、メッセや千葉マリンスタジアムなどがあり、東京駅や成田・羽田空港からも、比較的アクセスが良いところです。多くの皆様の参加を心よりお待ちしております。
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